DIARY
2005/07/26(火)
十年一剣を磨く(ファンクラブ会報原稿)
かれこれ30年近く、ロックンロールベースを弾いてきた。
そもそもは、シンプルなロックンロールしか無理って所から始まったのだが、
こんだけ長い間一つのジャンルを続けていると、
下手は下手なりに、それなりの境地に到達するのかもしれない。
わりとロックンロールってのは、下等なジャンルっていうか、
“初心者のやる音楽”みたいな雰囲気が昔からあって、
正直俺の中でも、以前は器用にオールラウンドなプレイをするミュージシャン達に、
プレイヤーとして一種の“引け目”めいた感情があったのは事実で、
口では「ロックンロールが最高だぜ!」とか吠えつつも、
心のどこかで「俺ってミュージシャンとして下等?」みたいな劣等感めいた気持ちがあった。
仕事で他所のスタジオミュージシャンとプレイする機会があったりすると、
「なんかみんなすげえかも・・・」みたいにビビったりしてさ。
でもね、やっぱ“継続は力なり”だよな。
最近は、どんな名プレイヤーと一緒にプレイすることになっても、
いつでも自信満々で自分のプレイができるようになった。
これは開き直りっつう意味ぢゃないよ。
だって、いつまでたっても、音楽って難しいし奥深いし、
今だって後から自分のプレイを聴いて「まだまだ青いな・・・」とかも思うし。
だからきっと、ベースプレイヤーとして自分が何をしたいのかや、
どう弾くのが俺なのか、みたいなことがようやくわかってきたんだと思う。
でもこれってさ、人生の他のことにもあてはまることだと思うんだ。
人よりも不器用で何の取り柄もなかったり、
落ちこぼれて“負け組み”に分類されちまってる状態だったり、
とにかく“劣等感”抱く場面って意外に多いでしょ?
でもそんな時でも、自分に出来る事、自分に似合った事、
自分が好きで打ち込める事、そればっかをひたすらやり続けてれば、
誰でも器用な奴らと充分勝負できるんだ。
自分らしさに自信を持ってリングに立つことができる。
“十年一剣を磨く”・・・これだよ。
だからみんなも、それぞれの剣を磨き続けて下さい。
夜露死苦!
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