-仏恥義理インターネット-　第14回（Yahoo! Internet Guide 2005/07月号）

波のうえの魔術師 の巻

オンラインで一攫千金？
泥賭零堕（デイトレーダー）にはなるなよ

いきなりで何なんだが、ネットで“お金を稼ぐ”というと、
懸賞、アフィリエイト、オークション、ネットショップときて、
やっぱ極めつけはオンライントレードつうことになると思う。

かくいう俺も株・投信・商品・為替といくつかの口座を持ち、
性格的にというか好みの問題で為替の証拠金取引をメインに、
本業の傍らTokyo→London→New Yorkと24時間休みのない
世界中のマーケットを股にかけ大奮闘のヤンキートレーダーだ。

ある意味もう定着した感のあるオンライントレード。
メジャーな株・投信以外にも、商品先物、為替証拠金取引等、
おおよそ相場と呼ばれているものは、もうほとんどネットで取引できるようになった。
てゆかもうトレードは電話ではなくネットでというのが常識。
諸君の中にも、毎日せっせとディスプレイのチャートとにらめっこして、
ローソク足の上下に一喜一憂してるヤツがいるにちがいない。

だいちもう株や商品先物と聞いても、
場帳つけてグラフ引いて値板持って電話注文！みたいな、
かつての怪しげな“相場師”のイメージは浮かばないっしょ？
ディスプレイ見てリアルタイムにクリック注文で
「はいディール！」の“トレーダー”な世界。
なんか妙にスマートなイメージ。

でもね・・・思うに、まぁこれは世のどんなトレンドでもそうなんだけれども、
ちょこっと安易な業界サイドからのプロモーション情報が多すぎ。
『ネット株で２億円稼ごう！』『オンライントレードで毎日が給料日』みたいな、
まるで今すぐ大金持ちになれるかのような記事や書籍がずらり。
そんな簡単なんだったらお前がやれ！と言いたくなる。

素人が甘い言葉にうかつにのっかると、
せっかくの虎の子の資金がゼロになったり、
場合によっちゃあ借金かかえちまう事だって大いにあり得る。

ことに証拠金取引は10〜15倍のレバレッジ。
10万円預けて100万円分の取引をするわけだからハイリスクハイリターン。
下手するとあっという間に証拠金はふっとぶ。

そうは言ってもオンライントレードは大いにお奨めだ。
下らんギャンブルやるくらいなら相場のがいい。

ちなみに俺は昔から、競馬・競輪・パチスロ等、ギャンブルには一切手を出さない。
ギャンブルに使う金があるなら何かの証拠金取引でもしてたほがいいと思うのだ。
あ　一度だけラスベガスでジャックポット出したけど(^^;　

馬の機嫌や台のプログラム、
プロのディーラーやサイコロの目を相手に苦労するなんて俺に言わせればアホだ。
確率論から言ってもギャンブルには勝算なんてない。

同じ自己責任の世界なら、“ツキ”や“運”に身をまかせるよか、
己の“売買スキル”に賭けた方が失敗しても悔いはないのだ。

相場は“当てモノ”のギャンブルとは違う。
安い時買って高い時売るというシンプルな経済行為。
しかも在庫もいらないし、買い手はマーケットに無数にいる。
人件費もかからんし、広告費もいらない。
ショップでモノやサービス売るよかよっぽど効率いいでしょ？

まぁ株の場合は、最悪の場合紙くずになっちまうこともあるけど、
為替なら、そもそも最初からお金の売買なのでどうなってもゼロにはならない。

とにかく、不況だペイオフの解禁だ年金問題だやれなんだで
何かと将来に不安が多い世の中。
これからは“自分の財産や老後は自分で守る”つう心構えが必要だ。

そゆ意味でもオンライントレードは個人投資家にとって非常に有効な武器。
そのうちギャルがコンビニの前で地べたに座り、
日経片手に携帯でトレードしてるなんちゅう図もあるかもだぢゃん？

んなわけで、今日もディスプレイのリアルタイムチャートと格闘中の諸君も、
これから始めようかな？とか思ってる諸君も、
みんなで未来のバフェットやギャンを目指ざして頑張ろうではないか。

とかいいつつ・・・
“人の往く裏に道あり花の山”（金子直吉）
相場は厳しい孤独な世界。

甘い言葉にはくれぐれも気をつけましょう。

健闘を祈る！


-了-









　　 BACK | ホーム | 横浜銀蝿 | TAKU |




Produced by TAKU for N.A.P